「夢酔独言」読了
実は「平子龍先生遺事」とそれに付随する解説は殆ど読んでないが^^;
「切死の覚悟・こわいものなし」「したいことをして死ぬ覚悟」これはトピックのタイトルだが、ここまで言いきれる人って周りですぐに見つかるだろうか。いわんや自分自身も。しかも、読んでみればわかるが、その言葉に傲慢さも開き直りもない。作品を通して常に感じるのは、彼の心は鋼で出来てるんじゃないかと思えるくらいに実直。そしてこの実直さが、読者に変な感情移入を起こさせないのかも知れない。またそれでいて、文から情景をよく想像させるのである。実は夢酔先生、自分でいうほど悪筆じゃないぞ。それに、あちこちに「誤字」が散見されるが、これも意外といい味を出している。俺にとってはそっちより、「夫」を「それ」と読むのだと気付くのに暫く時間がかかったくらい。