「シッダールタ」読了
ヘッセ 高橋 健二
新潮社 (1971/02)
売り上げランキング: 12,113
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うーん、何かを言おうと考えれば考えるほど、その無意味さが増えていっている。とりあえず言いたいのは、「自分は無宗教だ」と言って憚らない人にこそこれを読んでもらいたい。宗教性の本質が見えてくるし、心の中に常にいる「なにか」の存在を無視していることは、自身の心を干からびさせていくだけだ。
一つ気がかりなことは、訳が定評のある高橋健二氏ではなかったことか。俺が読んだのはつい最近翻訳されたもの。この訳もすばらしくて、何ともいえない空気感を感じさせてくれるものだったが、高橋氏ではどのようになるのだろう。