「詩的私的ジャック」読了
おすすめ度の平均:
理的な答えの求め方題名がいい
また…密室。
うーん、今までで一番インパクトが薄いように思うなぁ…。おかげで、犀川と萌絵の関係をクローズアップせざるを得なくなってきてるし(ただ、萌絵が進路選択も同時に考えてるあたりで、ある種の現実性が出てくる)。個人的には二人の関係は、シリーズ完結までのらりくらりと付かず離れずの関係を維持してもらいたかった。
にしても、彼の作品に対して「理系」とことあるごとに言うのって、まさしくバズワードじゃないのか?出版社としてはこれ以上ないくらいのコピーを使った売り方だろうとは思うけど、読者側が使うと、「森『以前』」のミステリィに親しんできた人達の皮肉に聞こえてくる。彼(もしくは似たような作品を書く作家)に対して「ええ、わしらは『理系』じゃないから、頭のいい人の考えてることは分かりません」と自ら線引きをしてるように思えてならないのだが、思い過ごしだろうか。