昨日の本の話補足

 上記発言に対しての、いくつかもらったリプライ見てると、その人達が本をどう捉えてるかが透けて見えるのが興味深いなと。確かに本には知識を得る為の手段であったり、娯楽としての側面もあるけど、僕の中ではそういう面は大した比重はない。僕の中での本といえば、読者に内省を促し、行間を読んで登場人物に思いを馳せ、登場人物のその後の人生を想像したり、作者の考えてる主題を探してみたり、またそれを通して何を社会にもたらしたいのか、みたいなのを考えるきっかけだと思ってる。
 そもそもどうしてそう考えるようになったかというと、それは大学受験の時に使っていた英語の単語帳にそういう記述があったから。
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 この中で使われていた英文に、うろ覚えだけど、「最近の本ばかり読んで感性を鈍らせるんじゃない。昔からある名作を読んでもっと心を耕せ」的なことが書いてあって、それにもろに影響を受けてる。
 すごく個人的な見解を言うと、自分が5年後とか10年後とか30年後とかにどうありたいか、という人間像を考えてみた時、ビジネス上で自分がどうありたいとか、年収これくらいもらってる、みたいなのって全然浮かんでこなくて、技術的にこれくら身につけていたいとか、含蓄のある言葉を言えてるとか、もっと人を慈しむことができるとか、そういう次元に思考が進む。ビジネス書を読んで感化されて突然発言が変わってるような人って、それってどこまで自分の思考に結びついてるの?それ、ちゃんと自覚的に自分の言葉で話してる?とつい考えてしまう。僕自身に対してすら、ただ乗ってるレールに沿って、自分の知性なんかとは関係なく、その文法で話してるだけなんじゃないかと思っていたりもする。それでは真の人間としての成長ではない。そんなことを、徹夜明けに寝ぼけながらつらつら考えていたりする。